現在のTether Gold【XAUt】価格・チャート
Tether Goldとは
Tether Gold(XAUt)とは、テザー社が発行する金(ゴールド)に連動するステーブルコインです。ステーブルコインとは、法定通貨や貴金属などの価値に連動する仮想通貨のことで、価格の安定性を持つことが特徴です。Tether Goldは、1トークンが1トロイオンス相当の金と同等の価値を持つように設計されており、スイスの金庫室で保管されている現物の金と交換することができます。Tether Goldは、イーサリアムのERC-20トークンとして発行されており、イーサリアムのブロックチェーン上で送受金ができます。Tether Goldは、2020年1月に発行されたばかりの新しい仮想通貨ですが、すでに時価総額で他の金連動型ステーブルコインを上回っています。
Tether Goldの特徴
Tether Goldの特徴としては、次のようなものが挙げられます。
- 現物の金と交換できる
- テザープラットフォームによって管理されている
- 大手取引所での取り扱いがある
現物の金と交換できる
Tether Goldは、ロンドン貴金属市場協会の基準をクリアした「グッド・デリバリー・バー」の金を担保としています。グッド・デリバリー・バーとは、世界的に信頼される金の品質を持つ金の延べ棒のことです。Tether Gold保有者は、トークンと現物の金インゴットを交換できます。交換するには、最低430トークン(約20kg)以上のTether Goldを保有している必要があります。また、交換には手数料や送料などがかかります。
テザープラットフォームによって管理されている
Tether Goldは、テザープラットフォーム上で発行されています。テザープラットフォームは、テザー社が運営するステーブルコインの発行・管理プラットフォームで、テザー(USDT)やテザー・ユーロ(EURT)など、他の法定通貨に連動するステーブルコインも発行しています。テザープラットフォームでは、テザー・ゴールドに加え、米ドルやユーロ、中国元、メキシコペソなどを対象としたステーブルコインが発行されています。これらのステーブルコインは、テザープラットフォームを通じて発行や償還ができます。また、それぞれの準備金や毎月の監査レポートなども公開されています。
大手取引所での取り扱いがある
Tether Goldは、大手取引所を中心に多数の取引所に上場しています。当記事執筆時点(2023年7月2日)では、OKXやHuobi、Gate.io、Bitfinexなどで取り扱いがあります。また、日本の取引所では、CoincheckやbitFlyerなどで取り扱いがあります。
Tether Goldのメリット・デメリット
金への投資は、様々な形で実現できます。身近なものとしては、ETF(上場投資信託)や先物契約、現物投資などがあります。これらの一般的な投資方法と比較して、Tether Goldには、次のメリット・デメリットがあります。
メリット
Tether Goldのメリットは、以下の通りです。
- 24時間取引できる
- 少額から投資できる
- 保管手数料がかからない
24時間取引できる
従来の市場の場合、取引所が開いている時間だけ取引できます。一方、仮想通貨は、ブロックチェーンが稼働している限り24時間取引できます。市場に重大な変化があったら素早く対応できるのがメリットです。
少額から投資できる
Tether Goldは少額から投資可能です。一般的に、金の現物投資ではインゴットを購入します。1トロイオンス未満のものもありますが、金は高価なので投資額が大きくなりがちです。その点、Tether Goldは、0.000001トロイオンスから購入可能です。
保管手数料がかからない
従来の金の現物投資では、カストディアンと呼ばれる管理会社が資産を管理します。カストディアンが安全に金を保管する代わりに、投資家は保管手数料を支払います。Tether Goldなら、保有していても保管手数料がかからないので、コストを節約できます。
デメリット
Tether Goldのデメリットは、以下の通りです。
- ハッキングや規制のリスクがある 金の所有権が不明確になる 流動性が低い ハッキングや規制のリスクがある Tether Goldは、ブロックチェーン上で運用される仮想通貨です。そのため、ハッキングや規制のリスクにさらされます。ハッキングの場合、Tether Goldの保有者や取引所が攻撃される可能性があります。規制の場合、Tether Goldの発行や取引が制限される可能性があります。これらのリスクによって、Tether Goldの価値や信頼性が損なわれる可能性があります。
- 金の所有権が不明確になる Tether Goldは、現物の金に価値を裏付けされたステーブルコインですが、その金の所有権は、Tether Goldの保有者には明確に移転されません。Tether Goldの発行会社であるTG Commodities Limitedは、担保となる金の保管場所や数量、品質などを定期的に公開していますが、それでも、Tether Goldの保有者が金の所有権を主張することはできません。Tether Goldの保有者は、Tether Goldを売却するか、金の延べ棒と交換することができますが、その場合には、追加の手数料や条件が発生します。Tether Goldの保有者は、金の所有権が不明確になることを承知の上で、Tether Goldを購入する必要があります。
- 流動性が低い Tether Goldは、金の価格に連動するステーブルコインですが、その流動性は、金の市場や仮想通貨の市場に比べて低いと言えます。流動性とは、市場で資産を売買する際に、価格の変動が少なく、取引がスムーズに行われる度合いのことです。Tether Goldは、現在、ビットフィネックスやビットレックスなどの一部の取引所で取引されていますが、その取引量や流通量は、金や他のステーブルコインに比べて小さいです。Tether Goldの流動性が低いということは、Tether Goldの価格が市場の需給によって大きく変動する可能性があるということです。Tether Goldの流動性が高まるためには、Tether Goldの取引所や取引ペアの数が増える必要があります。
以上のように、Tether Goldには、24時間取引できる、少額から投資できる、保管手数料がかからないというメリットがありますが、ハッキングや規制のリスクがある、金の所有権が不明確になる、流動性が低いというデメリットもあります。Tether Goldに関心のある方は、自己責任で調査や分析を行い、投資や利用の判断を行ってください。
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